「一枚のディスクに」 井坂

 大手がCDをまともに録音セッションを行わぬ時代となってひさしいが、真面目な録音を続けているレーベルとして「カメラータ・トウキョウ」を認識していた。
 書店頭ふと手にしたこの本は、「カメラータ・トウキョウ」代表であり、現役のレコード・プロデューサである井坂氏の著作である。レコード雑誌に掲載されていたそうだが、私はザットした立ち読みのみなのでほとんど見ていなかった。
 他の本などで知っていた事もあるが、初聞きのこともある。特に実際の録音セッション時の緻密さ、綿密さには驚嘆させられるものがある。経済性などから安易にライヴ録音になりやすい現在の状況は寂しいものがあるし、過去の名録音に引き付けられるのは事実だ。
 (レッグ、カルーショーなどの話を読み。また、エラートの経緯など見ると、このような趣味的世界では超熱心な人がいないと続いていくものではないと思う)
 録音の文化は、たかだか100年で終わるものではなく、常に変化、進歩してくものと思う。

 最後の井坂氏の経歴の全体を俯瞰でき、なるほどとうなずけることの多かった。
 単なる商売だけではなく、音楽にかける情熱がうかがえるエピソードが多々あり嬉しかった。
 
 ☆本文中にある、「ラブーダ・オペレッタ・アリア集」25CM-359は新古入手してあったので今朝聞いている所だ。

 P.S.高城氏の「スタインウェイ物語」(ラジオ技術社1978発行)の、P169~170に井坂氏がRVCエラート時代担当した、ケフェレックの日本録音(ベーゼンドルファーによるバッハ・リサイタル)の印象が記載されている。『少し残響が長過ぎるとは思うが、ベーゼンドルファーの音色と響きをよく生かしているのに関心した。・・・本場の録音を凌ぐ優れた録音だ』とある。・・・・さすがである。

P.S. 巻末のピアノ名録音115選に選ばれている。R.ERX2202 世田谷区民会館75/11

P.S. 2007/01/08 ブルックナーの第3交響曲を聴いている。ジークハルト指揮リンツ・ブルクナー管弦楽団の演奏。(30CM-285 1995/02/24-26 リンツブルックナーハウス)
 この本を読んだので、あらためて聴き直しているところだ。一曲づつ手作りの録音、現在では貴重なものである。(曲が今一好みではないのが残念)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント